コンテンポラリーダンスと即興詩


9月
DVD「万華鏡空間」と
・亀井健さんの即興詩
・「PHASE」と 福村まりさんのコンテンポラリーダンス
を、コラボレーションとは言い切れないんだけれど、そういうのをやってみた。
ダンサーの福村まりさんは、白い衣装で サックスが演奏するピアソラの「鮫」から
踊り始め、「鮫」が終わると、独白が入り、続けてオリジナルサウンドでという流れで
映像にとけ込みながら踊っていた。
私はダンスのために、または 即興詩のために映像をどうにかするということは
なにもしなかったので、コラボレーションとは言えないかなと思ってる。
既にある映像を お二人がそれぞれ感じたままに 自分の表現に取り込んだ形かな。
映像とダンスというのは、かなり昔から いろいろあるそうで、
珍しくないと言う人が いたけれど、私は見たことないから
実験的な気持ちでもあり、どんな感じになるのか 楽しみだった。
ダンスは 思いの外、不思議な感じが醸し出されていて おもしろかった。
シンメトリックで ゆるゆる動く映像に まりさんの身体がとけ込んで
時に収束し、時に広がり、
エナジーとか パワーとか、そんなものを感じるシーンもあった。
たぶん、Kaleidoscope だから・・・だと思う。
福村まりさんも、その辺のところは 意識して 映像の中心との位置関係を
確かめながらの動きを試みているようだった。
客席からは見えないけれど、まりさんに見えるように 鏡を設置したのも
正解だったと思う。
即興詩は亀井健さんが、白い衣装でこれまた映像にとけ込みながら
3つの物語を展開した。
映像に 言葉が絡み合うのは、もしかしたら、嫌かも知れないと思っていたので、
ちょっと心配しながら、始まるのを待ったのだけれど、実際には、嫌ではなかったし
とてもおもしろかった。
映像は、ただぼぉーっと眺めるために ストーリーとか説明をできるだけ、
排除して、「綺麗」を前に出しておきたかったから、言葉と絡めて
ストーリーづけされてしまうのが 嫌かも知れないと思った理由なんだけれど、
ライブでは その場 その一瞬が 輝いたと思うと 消えてゆく。
あの映像の「部分」と「 一瞬の言葉」が結びついて、
いつまでも残っていることは ないみたいに思えた。
ただ 一瞬は言葉と絡み合い。光って消えてゆく・・・ そんな感じ。
ダンスも即興詩も とてもおもしろかった。
もし、また機会があるなら 今度は舞台、映像の構成とか 色とか、
それに ダンサーや詩人の衣装等、演出に凝ってみたいし、 練りあげれば
もっと素敵なステージにできそう。